2018年05月

傷ついた内なる人が作り上げる人格の型

機能不全の家庭の中で生き延びていくために共依存的な自己は様々のタイプ を取っていきます。わたしたちがこれを掲げるのは、誰かをこのタイプだと決 めつけるためにではなく、こうならざるを得なかった苦しさを理解するためで す。ま…

嗜癖の様々のタイプ

嗜癖ははっきりそれと認めやすいものから、わかりにくくそれ故、ずっと続 いてしまうものまで、様々です。いずれも自分で意識して抜け出さない限り、 わたしたちから力を奪っていきます。 ①人間関係の嗜癖  共依存-アルコール依存…

傷ついた内なる子供と嗜癖行動

「自分には価値がない」と感じながら、他の人の関心に合わせる生活は、絶 えず緊張感がつきまとい苦しいものです。「自分の生活には何かが不足してい る」「こんな生き方は何か変だ、違う」と感じるようになります。これは「内 なる子…

複合型PTSDの特徴

1.情動・衝動の調節に関する障害 a 情動の統制障害(抑うつ感、躁状態) b 怒りの調整障害(わずかのことで怒りを爆発させるなど) c 自己破壊性(自傷行為、嗜癖など) d 自殺願望 e 性的関わりへの調整障害(過度で自…

トラウマが与える影響

トラウマとは心に受ける深い傷のことです。身体的な外傷が治癒するのに時 間がかかり、治った後も傷跡を残したり、神経の麻痺や運動の制限を残すのと 同じように、心の傷も目に見えなくても、癒されるのに長い時間を要します。 その上…

共依存的自己が形作られる

①感情の否認と秘密主義 ②予測が出来ないこと、身勝手なこと、混乱していること ③コミュニケーションの不足と境界のあいまいさ ④過度の羞恥心  のびのびと育つはずの内なる子供も、こうした体験を通して傷つき、周囲に あわせて…

過度の羞恥心

 罪悪感は何か自分のした失敗を引き金にして起こされるのに対して、過度の 羞恥心、恥辱感は「自分の存在が恥ずかしい」「自分などいない方がよい」と いった感覚を抱かせます。ほめられることが少なく、絶えず否定的な評価をさ れた…

コミュニケーションの不足と境界のあいまいさ

 機能不全家庭の中では、成員は表面的なことを話し合うにしても根本的な問 題は避けて通ります。また、それぞれの本心は隠しますが、自分の要求は強引 にあるいはテクニックを使って通そうとします。家族はそれぞれが孤独でも表 面は…

内なる子供を窒息させる親の状況

 次のような家庭の中では子供はのびのびと育つことが出来ず、内なる子供は 窒息させられたようになります。 ①アルコールや薬物依存、ギャンブルなどの嗜癖が見られる家庭  このような家庭の中では子供たちは不適切な世語を受け、虐…