ACと仕事
多くのアダルトチルドレンが抱えている、根強い思い込みのひとつに
「私には価値がない」というものがあります。
この、アダルトチルドレンの象徴とも言えるような、「私には価値がない」と
いう思考パターン。
これが、仕事であらわれる時、どのような行動になるのか。
したがう、さける、過剰にそなえる、の3つのパターンについて、ひとつずつ
見ていきましょう。
まず最初に、「私には価値がない」という思い込みに、したがう、時。
価値がない、は仕事において「役に立たない」という形で表現され、自分でも
なぜ、ここで?と思うような場面で失敗をくり返したり。
また、私は年収○○以上の価値はない、と具体的な数字で思い込んでいる場合、
その年収を超えそうになると失敗したり、体調を崩す、ということもあります。
次に、さける、という形であらわれる時。
価値がない、役に立たない、ということが証明されると困るので、そもそも
仕事をしない、という状況を無意識につくりだしてしまう、という事も。
仕事が決まらない、体調を崩す、ひきこもる、という形になって、表れること
もあるでしょう。
最後に、過剰にそなえている場合。
アダルトチルドレンの方は、私は価値がない(役に立たない)ということを前提にしているので、マイナスをカバーしようと、はてしなく働いて体をこわしたり。
資格をたくさん取って、実績もあるのに自分に満足できず、まだ足りない、
このままではダメだ、と自分を追い立てます。
また、役に立たない=失敗する、という恐れとなって、過剰に緊張する、
ということもあるかもしれません。
アダルトチルドレンの方の恋愛も、仕事も、それがパターンにはまった
トラブルになっている場合。
それは、無意識にふりまわされている状態です。
よく、同じパターンをくり返す人に対して「自分がそうしたいのでしょう?」
という言い方をされることがありますが、
無意識で信じていることに対して、本人にその責任を問うのは、あまりにも
残酷ではないでしょうか。
無意識で、そう信じてしまうような、それほどの出来事があったのだから。
それが、生き抜く術だったから。
アダルトチルドレンの苦しさから抜け出したい、変わりたいと、精一杯の
努力はしてきた。
それでも、1~10%と言われている意識を使って、90~99%と言われる無意識
を書きかえることが、どれほど困難なことなのか。